このコーナーの名称を、「空即是色」から「価値マンダラ思考」に改めます。
といっても、アイコンの図柄が変わった程度で、あまり意味はないのですが、私にとっては少々思い入れがあります。
というのも、「価値マンダラ」というのは、私の造語で、それは、《 何事につけ人がこれこそ絶対と信じる価値感情の根源は、実は血のぬくもり持つその人の生身の魂に根を張っていて、決してその下の、絶対の大地などではない 》 という、私の「頓悟」の上に組み上げた世界観のことです。
もっとも、「頓悟」といっても、客観的には「私の仮定」「私の信仰」といった域は出ないのですが、幸か不幸か、未だそれを否定する事実を私は経験していないので、これを事実とみなしても良いのではなどと、ひそかに考えたりもしています。
とは言え、出来上がった世界観の見取り図そのものは、まだまだお粗末な限りなのですが、それでも、邦訳を通してではありますが、私の出会った人類のリーダー達の思想は、全て相対化され、その中のそれぞれの居場所に住み分けております。
そんなイメージを、仏の世界の曼荼羅絵にダブらせて名づけたのが、この「価値マンダラ」です。もっとも単なる静的な絵模様ではなく、先の仮定や、その上に立った見方・考え方、人の思考方法の捉え方や思想の読み方、それにその価値感情の根源(= 魂)の表情の探り方までも含めた、広義の意味にも使っておりますが、前回の名称を「色即是空」ではなく「空即是色」としたのも、そんな模様を意識したもので、意図するところは同じです。
とまあ、そんな理屈はあくまで私の台所事情。もしも読んでいただいて、「へーこんな見方もあるのだ」などと思って頂ける素描の一つでも提示できれば、それに賛成であれ反対であれ、私の幸せとするところです。
果たしてそのようなものが出来ますかどうか、皆さんの御意見・御批判、お待ちしております。
※ 尚、「価値マンダラ」という考え方そのものに興味をもたれる方は、拙著 「魂の顔」 文芸社1400円を参照いただければ幸いです。