Gallery 旅情 No.32
死の町アルゲ・バム
バム (イラン)  2001年7月 フジプロビア35mm Arg-e Bam (Iran)
 イランの人たちは、とてもとても親切、時には過ぎると思えるほど。それに我々とは少し違う価値観のようには思えたが、その精神はとても洗練されていて、誇り高い。それが私の印象である。そのイランの東、パキスタンからの旅人の、まずは訪れる町、それがバムである。町の北の、ほとんど水のない川の近くには、9世紀頃につくられ、200年ほど前に放棄されたという城塞都市が、廃墟となって残っていた。「死の町」の異名をとる、アルゲ・バムである。内陸の乾燥した風の吹く、その土壁の木陰は、廃墟のチャーイハネで出会った日本のお嬢さん2人と、すっかり話し込んでしまった思い出の所。2003年12月26日午前5時28分、バムに大地震、マグニチュード6.3。