ガンガーに昇る朝日。赤く染まった川面から来る風が、朝はまだむしろ肌寒い。
ガート(階段状の堤)では、沐浴する人あり、お祈りする人あり、洗濯する人あり、顔を洗う人あり…、祈りの場であると同時に、生活の場でもあるようであった。
聖なる河ガンガー、この河で沐浴すれば、あらゆる罪が清められるという。年間100万人を越えて巡礼者が訪れるそうだ。まさにインドの人の、心の拠り所というべきなのかもしれない。
日が昇るとともに、岸辺の陽射しは強くなり、ガートは焼けるように暑くなる。
ガンガーに祈る人。
此処で洗濯すると、何かご利益があるのだろうか。結構多くの人が洗濯をしていた。
牛も気持ちよさそうに「沐浴」して…
日が西に傾くと、川面をすべる風も、一段と涼しさを増して…。
日の暮れかかったガンガーで瞑想をする行者。静かにすべるように流れるガンガーの川面は、止まるを知らぬ時の流れの象徴のようにも思えて…。